ベストセラー検索はすぐにできる時代になりましたが、「○○したくなる本」「○○な時に読みたい本」など、気分に合わせたブックガイドはなかなかありませんでした。
そこでザ・サーチ!
全国の書店員の豊富な読書経験からあなたにぴったりの本を探し出すこのコーナー。
普段は3種類の「○○な本を教えてくれ!」を募集していましたが、今回は特別編。
全国の書店員から『我が街が登場する本』を教えてもらいました!
かつて行ったのことのある街、あなが住む街が登場する本はありますか?
青森県
- 書籍名 :
- 『四月になれば彼女は』
- 著者名 :
- 川上健一
- 出版社名 :
- 実業之日本社
- 理由 :
- 十和田といったら川上健一。本を買いにくるお客さんに何度同級生だとか友達だと聞かされたことか。描かれているのは私が嫁に来るず〜っと前の十和田の町並み。まだ山があって川があって(今もあるけど・・)原っぱがある。そんな豊かな自然がたっぷりと描かれています。地方に故郷がない人にもぜひお薦めします。
- 紹介者 :
- 成田本店とわだ店 櫻井さん
岩手県
- 書籍名 :
- 『あなたの石』
- 著者名 :
- 関口尚
- 出版社名 :
- 集英社
- 理由 :
- 選んだ理由は、盛岡という「街の時間」感覚がよく出ているから。この街は中心部を三本の川が流れているせいか、時間も妙にゆるりとしている。著者は学生時代をここで過ごしたそうで、主人公の行動半径も無理がない。雪の降りようは絶妙。本を片手に街を歩けば、あたかも主人公の隣を歩く友人気分を味わえます。
- 紹介者 :
- さわや書店盛岡北店 佐藤さん
- 書籍名 :
- 『吉里吉里人』
- 著者名 :
- 井上ひさし
- 出版社名 :
- 新潮社
- 理由 :
- 我が故郷には、独立した国があります。 その名を「吉里吉里国」。本の中では宮城県となっておりますがどう考えても、「岩手県上閉伊郡大槌町吉里吉里」が 舞台だと、私は思っているのです。
- 紹介者 :
- 宮脇書店久慈店 小子内さん
群馬県
- 書籍名 :
- 『神も仏もありませぬ』
- 著者名 :
- 佐野洋子
- 出版社名 :
- 筑摩書房
- 理由 :
- 我らが愛する北軽井沢の、ローカル過ぎる話題てんこもり。地元への影響力も強く、この本に登場した「ナイス蚊っち」は某商店で品切するほど売れたらしい。名前ばかりが有名で、あまり日の目を見ない町ではありますが、そこにも小さなドラマはあるわけで。洋子さんはそうしたものを拾い出すのが、実に上手いのです。
- 紹介者 :
- 本の六四館 福嶋さん
埼玉県
- 書籍名 :
- 『天使のナイフ』
- 著者名 :
- 薬丸岳
- 出版社名 :
- 講談社
- 理由 :
- ずばり目の前にある「航空公園」が現場でした。と、いっても殺人事件の現場なのでいいことではありませんが。平成十七年度の江戸川乱歩賞受賞作で、とにかく地元がでているということで、うちではよく売れました。作品自体も二転三転するよくできた話でした。
- 紹介者 :
- 芳林堂書店航空公園駅店 三浦さん
東京都
- 書籍名 :
- 『六枚のトンカツ』
- 著者名 :
- 蘇部健一
- 出版社名 :
- 講談社
- 理由 :
- ものすごい「バカミス」として、本格ファンの間で物議をかもした短編集。中に地下鉄を使ったアリバイトリック物が収録されているのですが、まさに舞台がうちの店の下。っつーか、私もソレやったことあるよ!てなトリックで、二重三重に腰が砕けたものでした(笑)
- 紹介者 :
- 紀伊國屋書店新宿本店 小出さん
- 書籍名 :
- 『図書館戦争』
- 著者名 :
- 有田浩
- 出版社名 :
- メディアワークス
- 理由 :
- 日野市といえば、日本全国図書館関係者の間で知らぬ者なき伝説の都市。私がそれを知ったのは3年くらい前でしたが、「ひまわり号」(市内を走り回って本を運んでくれる日本初の移動図書館)がそんなに珍しいものとは思わなんだ。そんな伝説の図書館の街が出てくるお話、「図書館戦争」。よく利用する中央図書館が舞台になっていて、ぶっ飛んだお話ではあったけど、楽しめました。
- 紹介者 :
- 戸田書店旭が丘店 大貫さん
神奈川県
- 書籍名 :
- 『午後の曳航』
- 著者名 :
- 三島由紀夫
- 出版社名 :
- 新潮社
- 理由 :
- 我が町ミナト横浜。山手、元町、新港埠頭(センター・ピア)、富岡が舞台で、感性豊な少年と未亡人の母親、船乗りの3人が織りなす物語。少年の大人に対する憧れ・失望・残酷さを見事なまでに描きだしている。透明感溢れる三島美学の真骨頂。潮風、海辺のホテル、船、赤煉瓦倉庫と、背景も見事なまでにヨコハマ!
- 紹介者 :
- 有隣堂 中村さん
- 書籍名 :
- 『青の炎』
- 著者名 :
- 貴志祐介
- 出版社名 :
- 角川書店
- 理由 :
- 家族を守るために完全犯罪に挑む少年の孤独な戦いと彼が完全なアリバイを創るために自転車で走る134号線がとてももの悲しくて、134号線沿いで育った私には堪える一冊でした。相模湾に望む、振り返ればそこには江ノ島が・・・そんな描写が心憎いほど感動するミステリーです。ここに投書しようとしてひっつぱり出してきたのですが、また思わず最初から最後まで、読んでしまいました。
- 紹介者 :
- 有隣堂厚木店 佐伯さん
- 書籍名 :
- 『シャドウ』
- 著者名 :
- 道尾秀介
- 出版社名 :
- 東京創元社
- 理由 :
- 今年のこのミス第3位の本格ミステリー。相模医科大学が本当にあるのか知りませんが、主人公の親子が駅から10分の海沿いのマンションに住んでいる設定だったので、えっ?もしかしたら、近所の話か??いえいえあくまでも、フイクションでした。
- 紹介者 :
- 有隣堂厚木店 佐伯さん
- 書籍名 :
- 『邪魅の雫』
- 著者名 :
- 京極夏彦
- 出版社名 :
- 講談社
- 理由 :
- 今年、平塚大磯限定の特装版で話題になった一冊です。東京から平塚、大磯へと続く連続殺人事件。ともかく、特装版を持っている事が、何よりも優越感に浸れた一冊でした。
- 紹介者 :
- 有隣堂厚木店 佐伯さん
- 書籍名 :
- 『鎌倉ものがたり』
- 著者名 :
- 西岸良平
- 出版社名 :
- 双葉社
- 理由 :
- 3丁目の夕日の作者、西岸良平先生のもうひとつのベストセラー「かまくらものがたり」鎌倉を舞台にしたファンタジーミステリーコミックなのですが、鎌倉の名所やお土産品がでてきて、鎌倉てんこ盛りのシリーズです。ちなみに江ノ電の鎌倉駅にはこの作品の大きなビルボードがあります。
- 紹介者 :
- 有隣堂厚木店 佐伯さん
- 書籍名 :
- 『一億百万光年先に住むウサギ』
- 著者名 :
- 那須田淳
- 出版社名 :
- 理論社
- 理由 :
- 湘南の腰越通りが舞台の、少し童話みたいなほのぼのとしたお話です。少し行くと七里ケ浜や鎌倉に行き着くこの風景はここで育った人達にはいつまでも宝物のようなものだと思います。そして、ここに住む人達はいつも心に空と海と星と浪漫を持っているのだと思います。
- 紹介者 :
- 有隣堂厚木店 佐伯さん
愛知県
- 書籍名 :
- 『甘栗と金貨とエルム』
- 著者名 :
- 太田忠司
- 出版社名 :
- 角川書店
- 理由 :
- 愛知県出身の作家なんて五万といるし(本当か)愛知県が舞台の小説も百万と(これも本当か)あるがね。宮城谷昌光も大沢在昌も中村文則も愛知県出身だし、なんてったって三英傑の生家もごんぎつねの里もあるでねぇ。けど今選ぶならこれだがね。まるっと名古屋が舞台だでね。名古屋名物もぎょうさん出てくるで嬉しくていかんが。赤味噌で煮込んだおでんやら、「ころ」ゆう冷たいうどんやら、鉄板の上に溶き卵を敷いてナポリタンをど〜んと乗せた「イタリアンスパゲッティ」やら…あぁ食べたくてたまらんがや。おっと内容を忘れっとっていかんがね。つまりは探偵の父親の事故死によってその仕事を引き受けるはめになった高校生の探偵物語やね。途中で出てくる名古屋弁の会話と洗練されたジャケットの絵とのコントラストがたまらんがや。できれば地の文も名古屋弁でいって欲しかったがね。という訳で我が街名古屋が登場する本は これだがや。 (名古屋在住歴がまだ人生の半分にも満たないため言葉遣いが不適切な部分多々アリ。ごめんなさい。要名古屋弁修行)
- 紹介者 :
- 精文館書店中島新町店 久田さん
三重県
- 書籍名 :
- 『城のある町にて』
- 著者名 :
- 梶井基次郎
- 出版社名 :
- 文春文庫
- 理由 :
- 今もこの作品に出てくる風景が多く残っており、梶井が見た景色と同じ景色を見ようとして訪れるファンも多いとか。 松阪(「まつさか」である。「ざか」ではない)城の石垣の上に檸檬を置いてくるのもまた一興かと。
- 紹介者 :
- 宮脇書店新松阪店 伊藤さん
福岡県
- 書籍名 :
- 『もしも私があなただったら』
- 著者名 :
- 白石一文
- 出版社名 :
- 光文社
- 理由 :
- 我が街ではないのですが、我が街以外で一番好きな「博多」が舞台の一冊です。博多の香りがいっぱいの大人の恋愛小説で人生最後の恋は、やはり博多でするか?と思わず思ってしまうような一冊です。
- 紹介者 :
- 有隣堂厚木店 佐伯さん
長崎県
- 書籍名 :
- 『7月24日通り』
- 著者名 :
- 吉田修一
- 出版社名 :
- 新潮社
- 理由 :
- 我が街・長崎が登場する小説は数多くあれど、一番ロマンチックなのはこの小説(はっきり長崎とは明記してありませんが)。主人公の女の子はこの街を、ポルトガルのリスボンに置き換えて空想して暮らしていますが、確かにリスボンの写真を見るとそっくり。本書を読んで長崎の街を歩くのも楽しい。
- 紹介者 :
- メトロ書店本店 鈴木さん