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STARの1冊

第1回河辺千恵子さんインタビュー

写真:河辺千恵子さん

河辺千恵子 (かわべ・ちえこ)

1987年2月24日生まれ、魚座、誕生石はアメジスト。 ティーンのカリスマモデルとして活躍していた雑誌「ラブベリー」での活動も卒業。TOKYO FM「COUNTDOWN JAPAN」、NHK総合 「英語でしゃべらナイト」 レギュラーほかタレント活動に加え、歌手としても5thシングル『桜キッス』2006.4.26発売。日本テレビ系アニメ「桜蘭高校ホスト部」 オープニングテーマ曲に決定!4月4日(火)24:50より放送中。ブログでもアクセス急上昇中!「ちえこです!ブログです!“山田”です!」
★オフィシャル HP http://kawabechieco.com

—— 小さい時はどんな本を読んでいましたか?

小学生のころ読んだ本で覚えているのが、中川李枝子・山脇百合子姉妹「グリとグラ」(福音館書店)ですね。お料理することと食べることが大好きな野ネズミが主人公。冒険しながらお料理を作っていくお話だったと思います。小学校3年生ぐらいから、朝の朝礼のあとに行われる「読書習慣」で少しずつ読むようになりました。

小学校5年生ぐらいの時でしょうか。私はこの頃に今の仕事を始めましたが、祖母にすすめられたのが、星新一「ボッコちゃん」(新潮社)。これで“本デビュー”できました。ショートショートで読みやすくて、不思議な物語ばかりで、面白かったですね。祖母がドラマの「世にも奇妙な物語」のようなミステリーちっくなものが大好きで。だからだと思うのですが……。あと、当時マンガにハマりすぎていたので、もっと本を読むようになって欲しいという希望があったようです。この時は、小花美穂「こどものおもちゃ」(集英社)矢沢あい「ご近所物語」(集英社)、渡瀬悠宇「ふしぎ遊戯」(小学館)。特に「子供のおもちゃ」は芸能界に入った女の子の話ですが、明るくて元気なコで私が芸能界に入る時に目標にした作品です。どの作品も共通するのは、主人公が明るくて、ポジティブなところ。自分もそうなりたいと思っていたので、かなりハマって全巻持っています。

—— いちばん、感動した本。皆さんにすすめたい作品をあげるとすると?

なんといってもリリー・フランキー「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(扶桑社)ですね。タイトルだけはずいぶん前から知っていましたが、読んだのは最近ですけど。最初は「リリーさんっていう日本びいきのガイジン」が書いた本だと思っていたり、映画の「東京タワー」と勘違いしたりしていましたが……。実際読んでみて、どうしてこんなすごい人を知らなかったのだと思い、そんな自分が恥ずかしかったです。もう、本当に友達に「いいから、とにかくこれ読んで」とすすめたい本ですね。もともと自伝本はあまり好きでなかったのですが……。なにかその人物のいい面だけしか、語られてないと思っていたので。ところが、「東京タワーオカンとボクと、時々、オトン」はリリーさんの自伝ですが、自分のいいところも悪いところもも全てさらけ出している。人の悪いところも受け入れていて、本当に人間らしさがにじみでています。 みんなが忘れかけていた感情を私たちに伝えてくれた、そんな感じがしました。タイトルにもあるとおり、父、母、子供である自分の関係を描いていますが、やっぱり子供はいくつになっても親の前では子供なのだと。それに、この本を読むまでいつかは私もお母さんと別れる日がきてしまうなんて、意識したことがなかったので、悲しいけど人間はいつか死ぬのだという命のサイクルが理解できた気がします。本文の中で「いつか本当にやってくること。確実に訪れるとわかっている恐怖。ボクが一番恐れていること」。この文章が心にずきんと来ました。

—— 今回の「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」が、全国の書店員さんの投票で選ばれた本屋大賞第1位を受賞しました。

私も、どんどん薦めたいのですが周りの友達はもう既に読んでいる子が多くて(笑い)。まだ読んでない人がいたら、ぜったい読んだ方がいいと自信を持って言えますね。

時間の流れを感じさせる物語ですね。最初はお母さんも元気でパワフルで飛び回っていたのに、だんだん背中が丸くなってきて体が動かなくなってきて、ついには……っていう流れですね。その時間を、リリーさんといっしょに感じている気がしました。お父さんも浮気性で他の女のところへいったり、かなりわがままなお父さんだったけど、それが歳を重ねていく内にどんどん優しくなっていく……その優しさが悲しかったです。ああ皆こうやって変わっていくのだと。

—— 泣きながら読んだ方ですか?

読んでいる内に、自分がリリーさんに同化して、もう他人事じゃないんですよ。まるで自分の母親が病と戦っている姿が物語になっている気がして、感情移入を超えて、もう血がつながっちゃったみたい(笑い)。今までこんなに、自分と登場人物がぴったりくるものはなかったですね。だから本当にすごく泣きましたよ。特に、お母さんがだんだん元気がなくなっていくところで。声が出にくくなった場面あたりから……。自分も話し好き、歌好きなので、もしそんなことになったらどんなにつらいでしょう。それなのに、息子を気遣って不安にさせないように元気にふるまっているオカンが、つらかったです。オカンが亡くなって、思っていたよりももっと大切な存在だったことに気づくところがたくさん出てきて、オカンへの言葉も「ごめんね」から「ありがとう」へ変わっていましたね。そこは、涙というよりは逆に勇気をもらったところですね。

—— おちまさとさんの本も最近お読みになっていると聞きましたが。

おちまさとさんとラジオでお仕事させていただいた時にプレゼントしていただいた本で、おちまさと「時間の教科書」(NHK出版)です。一見ビジネス書のようにみえますけど時間の上手な使い方を、コミカルにわかりやすく書いてあって、読んでみたら実は万人向けというか、どんなシチュエーションにも対応できる内容です。たとえば、掃除など家事をする時間の効果的な使い方とか主婦の方にも役立つ内容です。私も「1日48時間生きている」おちさんと同じくヒマが嫌いで、休日とかもどんどん予定を入れちゃう方です。だから、おちまさとさんの生き方に憧れます。おちさんによると、時間を操る秘訣は、スケジュールを立てる時は豪快に(ポジティブ・プランニング)。でも同時に否定的な状況(ネガティブ・シミュレーション)も考慮しておくということ。そういえば私自身ポジティブ・プランニングは自信があるのですが、ネガティブ・シミュレーションが足りなかったと反省したりしました。

一日単位のスケジュールだけじゃなく、長い時間も使い方にも言及しています。人生はレコードのように「初めは大きく円を描くように、ゆっくりと時間は流れるが、それがだんだん速くなり、最後は止まる」というおちさんの言葉が印象的でした。子供から「大人になるにつれ年々、時間の経つスピードが速くなる」ものだと。私もおちさんのおっしゃるように「もう1回聞こう」と思える人生にしたいです。

—— 最後に、本屋さんについていろいろと。よく行く本屋さんはありますか?

特に決まった店はないですけど、大型店でいろいろなコーナーを歩き回わるのが楽しいですね。洋書コーナーで雑誌が充実しているとうれしいです。

—— 書店員さんとよく話たりしますか?

欲しい本のタイトルが決まっている時は、まっすぐ店員さんのところにいきます。皆さんとても親切に探してくれますよ。ただ、店員さんが新人さんの時は苦労してらっしゃることがありますが、こちらが申し訳ないぐらい一生懸命探してくれます。特に買う本が決まっていない時は、店内のPOPやポスターなどを参考にします。あとは、やはり平積みに注目ですね。

—— そのほか特にお気に入りの本はありますか?

疲れた時のまたとない癒しになっているのが山崎健「あおくび大根」(メディアファクトリー)ほしよりこ「きょうの猫村さん」(マガジンハウス)。キモカワイイ系でハートウォーミングな大根くんと、脱力系の猫村さん。ちょっと悩んでいるときにこれを読むと、小さなことで悩んでいるのがおかしく思えてきて元気になりますね。「きょうの猫村さん」は、もともとはブログから始まった本です。実は、私もブログをやっていて(「ちえこです!ブログです!“山田”です!」)多いときは1日5回ぐらい更新したりしていますよ(笑い)。「生協の白石さん」にはかなわないですけど、私のブログもいつか本になったら嬉しいです。

—— 4月にCDをリリースされるそうですが。

5枚目のシングル「桜キッス」が4月26日に発売されたばかりです。しかもこのシングルはアニメ化された「桜蘭高校ホスト部」(白泉社)のオープニングテーマ曲に採用されました。原作マンガが面白くって、なかでも高校生ホストの環くんが大好き。彼の、すぐおだてに乗るお調子者ぶりが私と似ているので!ぜひ見てくださいね。

「ぐりとぐら」なかがわりえこ, おおむらゆりこ(福音館書店) 「ぐりとぐら」なかがわりえこ, おおむらゆりこ(福音館書店)

「ボッコちゃん」星新一(新潮文庫)「ボッコちゃん」星新一(新潮文庫)

「こどものおもちゃ—完全版 (1) 」小花美穂(集英社) 「こどものおもちゃ—完全版 (1) 」小花美穂(集英社)

「ご近所物語—完全版 (1)」矢沢あい(集英社) 「ご近所物語—完全版 (1)」矢沢あい(集英社)

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」 リリー・フランキー(扶桑社) 「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」 リリー・フランキー(扶桑社)

「時間の教科書—おちまさとプロデュース」おちまさとプロデュース(NHK出版) 「時間の教科書—おちまさとプロデュース」 おちまさとプロデュース(NHK出版)

「あおくび大根」山崎健(ディアファクトリー) 「あおくび大根」山崎健(ディアファクトリー)

「きょうの猫村さん」ほしよりこ(マガジンハウス) 「きょうの猫村さん」ほしよりこ(マガジンハウス)

「生協の白石さん」白石昌則、東京農工大学の学生の皆さん(講談社) 「生協の白石さん」白石昌則、東京農工大学の学生の皆さん(講談社)

桜キッス(DVD付) [Maxi]河辺千恵子 桜キッス(DVD付) [Maxi]河辺千恵子

「桜蘭高校ホスト部(クラブ) (1)」葉鳥ビスコ (白泉社花とゆめCOMICS) 「桜蘭高校ホスト部(クラブ) (1)」葉鳥ビスコ (白泉社花とゆめCOMICS)