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STARの1冊

第13回石井めぐるさんインタビュー

写真:石井めぐるさん

石井めぐる (いしい・めぐる)

1987年、東京都生まれ。「ヤングジャンプ」「ヤングチャンピオン」などのコミック誌、「SPA!」「週刊アスキー」などのグラビアを始め、TVドラマ、情報バラエティーで活躍。オンラインゲームRPG「メープルストーリー」のCMに出演。DVD「1/めぐる」(フォーサイド・ドット・コム)が7月に発売される。10月からTVドラマ「パセリ」に出演。

—— 初めて読んだ本の思い出ってありますか?

保育園ぐらいの時に読んだ「ぐりとぐら」ですね。かわいいイラストの絵本で、ふたごの野ネズミ「ぐり」と「ぐら」が活躍するお話です。細かいところまでストーリーをあまり覚えていないですけど、シリーズがいくつもあって、よく読んだり、読んでもらったりした記憶があります。

—— 最近読んでいるのはどんな本ですか?

携帯小説をよく読んでいますね。ちょっと時間が空いたらいつでも読めるから、つい読んでしまいますね。初めて読んだのが「Deep Love アユの物語」です。これは高校生の時に読んだと思いますが、学校の友達の間でも流行っていたんですよ。第1部、第2部、第3部とあって、確か第3部はパオという犬のお話しで、アユと出会うまでのお話しでした。
 学校でこの携帯小説が共通の話題になっていて、これを読んでいないと話題についていけない感じ。渋谷ギャルが流行っていた頃でした。後に、単行本と映画にもなった作品です。本も携帯と同じようなヨコ書きで行間も広くとって読みやすく工夫されています。

—— 小説というか、実際の体験談のようですね。

「Deep Love アユの物語」は主人公アユが、時代に流されるままにただ楽しければいいというような投げやりな暮らしをしていて、本当に人を愛することも、愛されることも知らなくて。そんなアユが本当に愛することに目覚めてゆく物語です。
当時、同じ歳ぐらいの高校生だった私にとって、とても衝撃的な内容でした。実際の体験談ということもあり、内容もすごくリアルで驚きました。

—— 著者のYoshiさんのお店にいったことがあるとか?

Twelve heartというネックレスを、著者のYoshiさんの店で売っていたのでそれを見にいったんです。当時はとても高くて買えなかったですけど。そうしたらたまたまYoshiさんがいて、「いつも読んでいます」と声をかけたら、「体験談とか送ってよ」とか言われて……。思ったより気さくで、人あたりも柔らかい感じでした。

—— その他にもいろいろ携帯小説を読みますか?

「天使がくれたもの」「あおぞら」ですね。
「天使がくれたもの」は恋愛小説なんですが、彼氏の友達に裏切られたり、とにかくスタートからどん底。だんだんお互いに本当に思いの通じる相手にめぐりあうのですが、うまくいくのかなと思ったら、ラストがすごく切ない物語です。
やはり、実体験をもとにした物語で、同じ世代の子が書いていることもあって、引き込まれますね。まるで日記を読んでいるみたいな感覚なんでしょうか。友達にも言えないようなことを、携帯小説なら大胆に書いてしまえる、というような面があるのかもしれませんね。
「あおぞら」も同じ歳ぐらいの18歳の高校生の実話なんです。当時はあまりにも著者の心の傷が深すぎて書けなかった。でも、何年かたってやっと決心して、書くことができたそうです。もしかしたら同じ辛い思いをした人を、「私もそうだったよ」と励ますことができるかもしれない、という思いなんでしょう。

—— 携帯小説はどうやって選んでますか?

「魔法のiらんど」や、携帯小説のサイトのベスト10などのランキングをチェックしてます。携帯ならヒマな時に学校でも読めるし、主人公を自分に置き換えたりして感情移入することもできます。

—— 最近読んだものでは?

「エブリ リトル シング」です。これもインターネットでエッセーや小説を発表して80万人ものアクセスを得ていたITライター大村 あつしさんの本格デビュー作。短編集なんですが、なかでも「クワガタと少年」がよかったです。
昆虫売り場にクワガタを買いに来た少年と店員との話です。3000円のクワガタのなかで、2匹だけが300円で売っていたので、少年はその理由を聞いたところ、6本の足のうち1本がないのだという。でも少年は「僕は2本のうち1本が義足だから、6本のうちの1本なくてもりっぱなクワガタだと思う」と言うんです。少年が300円のクワガタを買っていったあと店員は、反省してその値札を書き換える……。
「ランチボックス」は、貧乏を苦にする中学生に担任の先生が語るお話。先生は、白い紙に黒い円を書いて、「黒は白があるから黒く見える。白は、黒があるから白く見えるんだ。」と語ってきかせます。

そして、もう一つ最近読んだのが「teddybear-ケータイからあふれたLOVE STORY」この作品は、「産まなきゃなきゃよかった」という母親から虐待を受けている男の子の話。ぬいぐるみが、物語のキーワードになっていて、とても感動しました。

—— 携帯小説以外ではどうでしょう?

「きみに読む物語」。これは翻訳モノで携帯小説ではないですが、映画にもなった作品です。恋愛ものなんですが、かつて大恋愛をして親の反対を押し切ってまで一緒になったある老夫婦のお話です。今では、お婆ちゃんはアルツハイマーにかかって昔の記憶を忘れてしまっているんです。しかしそんな病気にもめげず、おじいちゃんは毎日病院にやってきて、記憶を無くしたお婆ちゃんに、二人の大恋愛の話を1から10までを語ってきかせる。果たしてお婆ちゃんに届くのでしょうか?感動の純愛物語です。おじいちゃんの気持ちは何十年も変わっていないんです。でも、いくら好きでも相手が自分のことを忘れてしまっているのに毎日「こうだった。ああだった」と言えることはすごいことだと思いました。
あと、唯川恵さんの「さよならをするために」ですね。みんな「さよなら」をするために恋をしているような5つの短編集。この本を読んで「さよなら」という言葉はなるべく言わないようにしたいと思いました。友達にあいさつする時にも「またね」という言葉を使いたいと思いました。泣けるというよりは、日常生活の中の出会いや別れを書いた本です。

—— 最近の活動はいかがでしょうか?

グラビアのお仕事のほかに、オンラインゲームRPG「メープルストーリー」のCMは楽しかったですね。それからDVD「1/めぐる」(フォーサイド・ドット・コム)が7月に発売になるので、皆さん見てください。TVドラマ「パセリ」がKBS、他13局で 10月から放送なので、今はその準備をしています。新堂役で出演しますので応援してください。

—— 本の選び方について。行きつけの本屋さんはありますか?

駅から自宅までの間に、本屋さんがあってよく立ち寄ります。丁寧に色々教えてくれる店員さんがいるんです。その店員さんの手書きのPOPとか、その本の感想が参考になります。それを見ると、店員さんがどれだけその本が好きなのかがわかるんです。どちらの本にしようかすごい悩んでいる時に、「どっちの本がいいですか?」なんて尋ねると親切にアドバイスしてくれたりします。
POPが気に入ったり、帯が気に入ると買っちゃったりしますね。有名人が「一気に読んで号泣した」みたいなのを書かれるとつい……。

—— 読書する場所はどちらが多いですか?

やはり自分の部屋ですね。寝る前とかに読んでいます。

—— 「本屋大賞」はご存じでしたか? 本屋の店員さんがおすすめしたい本の賞なんです。

それは知りませんでしたが、店員さんがおすすめなら面白そうですね。今度読んでみます。

—— 本日は、どうもありがとうございました。

「ぐりとぐら」なかがわ りえこ,おおむら ゆりこ (福音館書店) 「ぐりとぐら」なかがわ りえこ,おおむら ゆりこ (福音館書店)

「Deep Love アユの物語」Yoshi(スターツ出版) 「Deep Love アユの物語」Yoshi(スターツ出版)

「天使がくれたもの」Chaco(スターツ出版) 「天使がくれたもの」Chaco(スターツ出版)

「あおぞら」 星野夏(ポプラ社) 「あおぞら」 星野夏(ポプラ社)

「エブリ リトル シング」大村あつし(ゴマブックス) 「エブリ リトル シング」大村あつし(ゴマブックス)

「teddybear−ケータイからあふれたLOVE STORY」ベアブックス(ゴマブックス) 「teddybear−ケータイからあふれたLOVE STORY」ベアブックス(ゴマブックス)

「きみに読む物語」ニコラス スパークス(著)、雨沢 泰(訳)(アーティストハウスパブリッシャーズ) 「きみに読む物語」ニコラス スパークス(著)、雨沢 泰(訳)(アーティストハウスパブリッシャーズ)

「さよならをするために 」 唯川 恵(新潮社) 「さよならをするために 」 唯川 恵(新潮社)