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LOVE書店!

お知らせ

  • 「LOVE書店!」2021年春号を発行します (2021年3月)

ただいま配布中の「LOVE書店!」

写真:LOVE書店!第27号(2021年春号)
  • LOVE書店!第27号(2021年春号)
  • 【目次】
  • 玉城ティナと読書
  • 第18回2021年本屋大賞 ノミネート10作品決定!
  • 凪良ゆうさんと「リモート飲み会やってみた!」
  • 本を売る技術、妄想本屋さん、読書に合うカレー
  • 一日書店員 芸人・ニューヨーク
  • 対談・ノンフィクションの醍醐味 山田ルイ53世さん
  • 本屋さんになる、The SEARCH!
  • 鹿島茂のパリの本屋さん
  • 長嶋有のウットリ堂書店
  • 田中美保の熱烈ロマンティック
  • 中川いさみの4コマ漫画

「LOVE書店!」お詫び

前号、LOVE書店!26号(2020年春号)の長嶋有氏コラム「ウットリ堂書店」におきまして、編集部にて最終段落の原稿の脱落がございました。関係者のみなさま、および読者の皆さまに大変ご迷惑をおかけいたしました。お詫びいたします。改めて、全文を掲載させていただきます。
絵本売り場にて
 娘が二歳半になり、絵本を楽しめるようになってきた。

 家にある『ねずみくんのチョッキ』も『おばけのバーバパパ』も繰り返し読み過ぎて少しくたびれてきた。新しい絵本を買ってあげようと思うが、娘の欲しがるままに与えるわけにもいかない。書店の絵本、児童書売り場の平台に置かれる本は、そのほとんどが「音の出る」絵本だ。電池内蔵で、ボタンを押すことで乗り物の音や動物の鳴き声、歌が流れる。既にそういう絵本も何冊か持っているのだ(電池切れかけで、楽器が不穏な音を立てている)。

 書店で初めて見る、新しい仕掛け絵本のボタンを押すことばかりに夢中になり、娘は売り場を動こうとしなくなる。「これとかどう?」と渡してやる本など一顧だにしない。ボタンのついた絵本は、実際に押して試したもらったほうがより購買に結びつく、というか、棚差しでは売れないだろう。平台に置かれるのが道理だ。でも、困る。

 困る一方で、どこかに既視感を抱きもする。

「これとかどう?」と渡している時点で、子供の頃に見た、興ざめな大人たちの像を思い出している。『ドラえもん』で、のび太がクリスマスにねだったのはラジコンだが、父親があげたのは「えらいひとのはなし」だった。のび太のドラえもんへの(泣きながらの)訴えのセリフは「こんなの ないや」だ。

 娘に差し出す「これとかどう?」は、決して『キュリー夫人』や『豊田佐吉』のような教育的なものではない。ないが、どこかでセンスのいいものを選んでいる。自分が好きなイラストレーターの作であったり、かつて読んで面白かった作家のものだったり。

 それはつまり、自分の好みだ。

 滑り台やブランコをいつまで遊んでも飽きなかった自分が、いつの間にかどこかに消え失せて、大人になると人はボタンのついた絵本を欲しがらなくなる。同時に、求められるままラジコンを無尽蔵に買い与えてあげる気持ちも、少しも沸きあがらない(そうしたほうがうれしいだろうことは分かるのに)。

 不思議だなと思いながら、結局は(僕の)好きな絵本を独断で買って帰る。クリハラタカシ『ハッピーボギー』(あかね書房)は幸い、娘にはウケた。書店で見せても見向きもしなかったのに、家でめくるのとなにが違うんだろう、これも不思議だ。

 最後に余談として、我が家で(幸いにも)娘にウケている絵本をさらにいくつか紹介します。寺井広樹作・日野日出志画『ようかいでるでるばあ!!』(彩図社)。いましろたかし作『あそこまでいってみよう』(エランドプレス)。

「LOVE書店!」配布について

読者のみなさまへ
フリーペーパーLOVE書店は「本屋大賞」に投票参加いただいている書店さまの店頭にてお配りしております。もしお近くの書店さまで見つからない場合は事務局までお問い合わせください。
バックナンバーにつきましては、配布分の在庫が終了いたしました。
書店のみなさまへ
フリーパーパーLOVE書店は書店の活性化を目的として発行しており、「本屋大賞」に投票参加してくださる書店さまに配布をご協力いただいております。配布をご希望の際は、本屋大賞にエントリーのうえ、投票への参加をお願いします。
※しばらく定期号は春3月号のみとなります。(2013.3.7)
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