超発掘本
旅の短篇集 春夏
原田宗典(著)
角川文庫
【推薦者】南 隆大/明屋書店下関長府店(山口県)
●推薦コメント
昨今、移民問題等で海外の方々に対するイメージがマイナスな面に傾く事が多くなっている気がする。
地球上の全人類が心の底から理解し合えるのは流石に不可能かもしれない。(ジョン・レノンよろしく、それを想像することを忘れてはいけないけれど…)だけど、見開き2ページで完結し、世界中を舞台にしたこのショートストーリーたちを読んでいると、登場する人たちが読者に向けていたずらっぽい笑顔を向けているような感覚になる。
現実には起こり得ない不思議な出来事で満ちてはいるが、たしかに自分の心と世界中の人たちとの距離が縮まった瞬間だった。
小さなことからでいい。この物語たちを愛することから相互理解の試みを始めてみてもいいじゃないか、と思えるのだ。
(秋冬編と併せて重版してほしいという願いも込めて推薦します)



「発掘部門」、ジャンルを問わず、2024年11月30日以前に刊行された作品のなかで、時代を超えて残る本や、今読み返しても面白いと思う本をエントリー書店員が一人1冊選びました。さらにその中から、これは!と共感した1冊を実行委員会が選出し「超発掘本!」として発表しました。